顎関節症

    あごの痛み・音が鳴る・口が開かないお悩みの診断とアプローチ

    岡崎市の歯医者、ヒロデンタルオフィスの顎関節症

    「朝起きたとき、あごの付け根がズキズキと痛んで口が大きく開けられない……」
    「食事のときに口を開けると、耳のあたりで『カクッ』『ジャリジャリ』と嫌な音が鳴る」

    このようなあごの周囲の不快な症状に、長い間一人で悩まされてはいませんか?
    「あごが少しおかしいけれど、どこの病院に行けばいいのか分からない」「放っておけばそのうち治るだろう」と我慢を重ねてしまう方が非常に多いのが、「顎関節症(がくかんせつしょう)」という現代病です。

    顎関節症の原因は、単に「噛み合わせが悪い」ということだけではありません。
    日常の無意識な癖やストレス、筋肉の過度な緊張など、複数の要因が複雑に絡み合って引き起こされることが分かっています。
    当院では、感覚だけに頼らない「筋電図計」を用いた客観的なデータ診断や、患者さまの負担を抑えたマウスピース治療、さらに筋肉の緊張を和らげるボトックス治療など、複数のアプローチをご用意し、あごの健康を健やかに整えるサポートを行っています。

     

    顎関節症の「3大症状」と、臨床で見られる5つのタイプ

    顎関節症は、大きく分けて以下の「3つの代表的な症状」のいずれか、あるいは複数が同時に現れることで自覚されます。

     

    顎関節症の「3大症状」

    岡崎市の歯医者、ヒロデンタルオフィスの顎関節症

    顎関節や周辺の筋肉の痛み(疼痛:とうつう)
    口を開け閉めするときや、食べ物を強く噛みしめたときに、耳の前あたりや頬の筋肉がズキズキ、ジワジワと痛みます。

    関節の音が鳴る(関節雑音:かんせつざつおん)
    口を開閉するときに、耳の奥の方で「カクカク」「パキッ」と音がしたり、症状が進むと「ミシミシ」「ジャリジャリ」と骨が擦れるような音が聞こえたりします。

    口が大きく開かない(開口障害:かいこうしょうがい)
    通常、縦に指が3本分以上(約40ミリ以上)スムーズに開くのが正常ですが、あごが引っかかるようになって指が2本分も開かなくなったり、まっすぐ開かずにあごが左右に歪んで開いたりします。

     

    学会分類に基づく「5つのタイプ(病態)」

    顎関節症は、どこの組織にトラブルが起きているかによって、医学的に以下の5つのタイプに分類され、それぞれアプローチが異なります。

    Ⅰ型(咀嚼筋痛障害:そしゃくきんつうしょうがい)
    あごを動かす「筋肉(咀嚼筋)」が筋肉痛のように炎症を起こし、凝り固まって痛むタイプです。

    Ⅱ型(顎関節痛障害)
    顎関節を包んでいるカプセル(関節包)や靭帯に無理な力がかかり、捻挫(ねんざ)のような炎症を起こして痛むタイプです。

    Ⅲ型(顎関節円板障害)
    あごの骨の間でクッションの役割を果たしている「関節円板(かんせつえんばん)」という軟骨の座布団が、前方にズレてしまうタイプです。音が鳴るケースの多くがこれに該当します。

    Ⅳ型(変形性顎関節症)
    加齢や強い負担が長年続いたことにより、あごの骨の形そのものが少しずつ磨り減ったり、変形してしまったりするタイプです。

    Ⅴ型
    上記のいずれにも明確に該当せず、精神的なストレスや心因性の要因が強く影響してあごの痛みを感じるタイプです。

     

    あごの負担を可視化する「筋電図計(きんでんずけい)」を用いた客観的診断

    顎関節症の治療を始める上で、最も重要でありながら難しいのが「現在のあごの筋肉がどれほど緊張し、無理な負担がかかっているか」を正確に把握することです。
    従来の歯科診断では、患者さまの「この辺りが痛い気がする」という主観的な訴えや、歯科医師が筋肉を指で押したときの反応(圧痛)といった、感覚的な指標に頼らざるを得ない側面がありました。
    そこで当院では、あごの筋肉の活動状態をデジタル数値で客観的に可視化できる「筋電図計(きんでんずけい)」を用いた精密検査を導入しています。

     

    筋電図計検査とはどのようなものか?

    手術や痛みを伴う検査では一切ありません。
    頬にある「咬筋(こうきん:噛みしめる筋肉)」や、頭の横にある「側頭筋(そくとうきん)」の表面の皮膚に、小さなセンサー(電極)をピタッと貼り付けるだけの優しい検査です。
    リラックスして力を抜いているとき(安静時)と、奥歯をギューッと強く噛みしめたとき(最大噛みしめ時)のそれぞれにおいて、筋肉から発生する微弱な電気信号を測定します。


    筋電図計によって「分かること」

    筋肉の「異常な緊張(こり)」の有無
    本人は力を抜いているつもりでも、無意識のうちにあごの筋肉が常にガチガチに緊張して疲弊している状態(過緊張)を、グラフの数値として明確に捉えることができます。

    左右の筋肉の「バランスの偏り」
    右側ばかりで噛む癖がある、あるいは噛み合わせのバランスが乱れている場合、左右の筋肉の活動量に大きなズレ(アンバランス)が生じます。
    どちらの筋肉に過度な負担が集中しているかを視覚的に把握できます。

    治療前後の「客観的な改善の度合い」
    マウスピース治療やボトックス治療を行う前と行った後で、筋肉の緊張がどれほど適切に和らいだかを数値で比較できるため、治療が正しい方向へ進んでいるかを客観的に確認しながら進めることができます。


    「あごが重苦しい原因が自分の目で見えるため、安心して治療に納得できる」と、多くの患者さまから信頼をいただいている先進的な検査アプローチです。

     

    基本の治療:あごの関節と筋肉を守る「マウスピース(スプリント療法)」

    岡崎市の歯医者、ヒロデンタルオフィスの顎関節症

    顎関節症の治療において、世界的に第一選択(基本の治療)として広く行われているのが、お口の中にオーダーメイドのマウスピースを装着していただく「スプリント療法(マウスピース治療)」です。
    当院では、患者さま一人ひとりのお口の型を丁寧にお採りし、あごの解剖学的な位置関係を考慮した精密なマウスピースを作製します。
    主に就寝中に着用していただくことで、あごにかかる有害な力をコントロールします。

     

    マウスピースがもたらす「3つの効果」

    岡崎市の歯医者、ヒロデンタルオフィスの顎関節症

    歯ぎしり・食いしばりの強い圧力を「分散・吸収」する
    人間が夜間に無意識に行う歯ぎしりや食いしばりの力は、日中に普通に食事をするときの数倍(ご自身の体重以上の負荷)に達することがあります。
    マウスピースの適度な厚みが、この凄まじい衝撃を和らげるクッションとなり、顎関節や周囲の筋肉、そして大切な歯が破壊されるのを防ぎます。

    あごの関節を「理想的なリラックス位置」へと導く
    マウスピースを噛むことで、あごの関節(下顎頭:かがくとう)が骨のくぼみの正しい位置へと自然に誘導されます。
    あごが理想的なポジションで安定するため、関節の内部にある関節円板(軟骨の座布団)への圧迫が軽減され、痛みの緩和や開口障害の緩和が期待できます。

    噛み合わせの「悪い誘導」を一度リセットする
    特定の歯だけが強くぶつかるような噛み合わせの乱れがあると、あごはそれを避けるために無理な動きを強いられます。
    マウスピースの平らな面を噛むことで、一時的に歯の噛み合わせによるあごへの悪い影響を遮断し、緊張しきった筋肉を休ませてあげることができます。


    ※当院で作製する顎関節症治療のためのマウスピースは、公的医療保険の範囲内(保険診療)で作製することができます。

     

    筋肉の過緊張を緩和する「ボトックス(ボツリヌストキシン療法)」

    岡崎市の歯医者、ヒロデンタルオフィスの顎関節症

    マウスピース治療を一定期間続けても、どうしても夜間の食いしばりの力が強すぎて痛みが引ききらない方や、日中も無意識に奥歯をギューッと噛みしめてしまう「過剰な筋肉の発達(咬筋肥大)」が見られる方に対して、当院では自費診療のアプローチとして「ボトックス(ボツリヌストキシン療法)」をご用意しています。

     

    歯科におけるボトックス治療のメカニズム

    ボトックスと聞くと、美容外科での「エラ張りの解消」や「シワ取り」をイメージされる方が多いかもしれません。
    しかし、歯科医療におけるボトックスは、「肥大化しすぎた噛む筋肉のパワーを、薬理作用によって適度に和らげる」という、極めて合理的な機能回復のための治療法です。

    ボツリヌス菌から抽出された無毒化されたタンパク質(ボツリヌストキシン)を、あごを動かす最大の筋肉である「咬筋(こうきん)」に注射します。
    これにより、神経から筋肉へ伝わる「強く噛め」という命令の信号が一時的に適度にブロックされ、筋肉の異常な過緊張がふんわりとリラックスした状態に緩和されます。

     

    ボトックス治療の具体的なメリット

    無意識の食いしばり自体を「物理的に減弱」させる
    マウスピースは「あごにかかる力を受け止める(防御する)」ものですが、ボトックスは「発生する力そのものを元から弱める(根本的なパワーダウン)」ことができます。
    そのため、寝ている間の激しい歯ぎしりによるあごの痛みが大幅に軽減されます。

    あご由来の頭痛や肩こりの緩和
    咬筋がリラックスすると、それに連動して緊張していた頭の横の筋肉(側頭筋)や首・肩の筋肉のコリも一緒にほぐれるため、長年悩まされていた慢性的な頭痛や肩こりがスッと楽になるケースが多く見られます。

    効果が数ヶ月持続する
    個人差はありますが、1回の手術(注射)で約4ヶ月〜6ヶ月程度、筋肉のリラックス効果が持続します。
    定期的に数回行うことで、筋肉が「強く噛みしめすぎない正しい運動パターン」を覚え、徐々にあごが安定していきます。


    ※ボトックス治療は、食べ物を噛む、おしゃべりをするという「日常に必要な最低限の筋肉の力」は完全に維持したまま、余剰な「異常な力」だけを狙ってアプローチするため、日常生活に支障が出ることはありません。

    ボトックス治療について

     

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